高金利の投資型クラウドファンディングで資金を借りる企業は危険か?
カテゴリ:投資ニュース

「クラウドファンディングで資金繰りをする企業は危険」という声を聞いたことがあるでしょうか。注目されている「Fintech(フィンテック)」という言葉に含まれる、新しい融資の形として注目されるクラウドファンディング。銀行などの金融機関を介さず、貸し手と借り手を繋げるものです。そのなかでも投資型は企業がお金を集めるような資金供給が可能となり、ソーシャルレンディングとも呼ばれます。
利用者は、なぜ高金利の投資型クラウドファンディングでお金を借りるのでしょうか。そして、クラウドファンディングで資金を借りる企業は「危険」なのでしょうか。
もくじ
銀行から融資を受けられない企業は「危ない企業」か?

クラウドファンディングが浸透するまで、日本で事業資金の確保といえば「銀行にお金を借りる」ということが一般的でした。銀行は借り手の属性によって金利を変え資金を貸し出しますが、同時に見るのが「貸倒リスク」です。つまり、貸したお金が戻ってこないリスクです。
銀行にとっては不良債権予備軍以外の何物でもないため、貸倒リスクの残る企業には「資金提供ができない」という判断になります。これは新規企業のほか、既に貸付をしているも、業績の低下により「融資継続ができなくなった」企業も対象となります。
銀行が投資原資としているのは、法人や個人から銀行が預かっている現預金です。つまり、以前は銀行の判断が「行司役」となり、銀行が手を引いた企業は「危ない企業」と言われる傾向となっていました。
この割を食ったのが「ベンチャー企業」です。ベンチャー企業は財務力も最低限のものしか持たず、企業の業績を示す本決算も迎えていないため(当然四半期決算などはありません)、銀行は「貸さない」という判断になります。これまで、ベンチャー企業は何年か自己資金(本業による売上)で財務体力を整備し、銀行融資を開始する流れがありました。
Fintechによる銀行不要論

いわばこの「企業ファースト」ではない状況に改善チャンスを見出したのがFintechです。Fintechは銀行などの金融機関を介さず、貸し手の資金と借り手をテクノロジーの力で「直接」繋げることによって貸し手に投資案件の提供を、そして貸り手には「融資のチャンス」を付与することに成功しました。
また、Fintechによって銀行が受け取っていた「手数料」が不要となり、貸し手も借り手も更にローコストでお金のやり取りをすることが可能となっています。
このままFintechによって革新的な技術が広まると、既存の銀行が担っていた役割そのものが不要になってきます。まさに「Fintechによる銀行不要論」が唱えられる根拠です。
投資型クラウドファンディングが社会に与える影響
このように注目されている投資型クラウドファンディングが社会に浸透してくると、どのようなことが起こるのでしょうか。借り手の事業家のなかで斬新なアイデアを有していても、これまで資金不足からプロダクト(具体的な製品)まで時間がかかっていたものが十分な資金の後押しを経て、社会に提供されることになります。
アイデアを提唱する起案者も、普段生きている社会に対して「ここがこうなった方がいいのでは」というアイデアから起業をするもの。資金準備に何年もかかっていては社会は変わり、そのアイデアもニーズを必要とするものではなくなってしまいます。
投資型クラウドファンディングの熟成によって、「社会に必要な『ちょっと先』のイノベーション」を実現することができます。これによって、世の中に様々なイノベーションが起こっていくのではないでしょうか。
投資型クラウドファンディングにより「投資の敷居」が低くなる?

また、投資型クラウドファンディングは「投資の敷居」を下げる効果もあるといわれています。これまで銀行を介していたため、貸し手の投資家は銀行にお金を預けて運用して貰っている意識はあっても、自身で「投資」をしている認識はあまりありませんでした。
投資型クラウドファンディングにより、借り手の「精査」は貸し手の投資家の事業内容や可能性、そして「顔」を見て投資案件を決めることができます。
事業の成功などによって資産を持っているも、これまで投資とは距離感のあった投資家にとって、投資型クラウドファンディングは「投資の敷居」を低くする、有効なアイテムといえるでしょう。今後、日本におけるベンチャー投資や先進技術への投資が、投資型クラウドファンディングによって先鞭をつけられることになっていく可能性は十分にあります。
まとめ
投資型クラウドファンディングにより資金を借りる企業の危険性についてお伝えしました。
これまで銀行が独占していた資金需要のニーズに、「新機軸」が生まれるきっかけ、そして受け皿になっていくものと考えられています。クラウドファンディングもFintechという言葉のなかで注目される2017年、今後に注目ですね。
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